パタン…
諒太が部屋から出て行くドアの音で
ハッと我に返った。
何が起こったのか
頭が混乱していたものの
先程の光景が
脳裏に少しずつに浮かんで来る。
キス…された…
ベッドから起き上がり
震える指で…そっと唇に触れた。
まだ少し残っている
温もりの余韻夢…じゃない
今、この場所で起こった現実が
とても信じられなくて
必死で鎮めようとするものの
心の奥底から
何かが…溢れてきて
ドキドキが止まらない
次第に現実だったのだと
実感がわいてきて
想像しただけで
顔から火が出そうになった。
私と同じ気持ち…なの?
嫌いな人には…キスなんて…しないよね?
心の中に沸き起こる
一つの決心。
きちんと謝って
今までの秘めた思いを
きちんと伝えたい…
言葉では語り尽くせないほどの
深く溢れる思い…
世界中の誰にも
負けないつもりだから…
*