その場に気まずい空気が流れる。

彼と目線を合わせられなくて 
俯き、手をぎゅっと握った。

「別にさ……

俺だって意地悪したくて
言ってるんじゃないよ。」

声のトーンが
少し声が穏やかになった。

恐る恐る顔を上げ
視線を彼に向けると

彼は、再び大きなため息をついた。

「今日……
あれだけ怖い思いしたんだぞ?

こんな夜に、1人で外に出るとか
ありえないだろ?

純平は…

今日の事、知ってるのか?」


私は黙って首を振った。


「何で話さない?

お前は被害者なんだから
言えないような事なんてないだろ?」

「……それは…」


元はと言えば私の責任だし




誕生日の
サプライズだったから……



…………そう言いたかったけれど


何を言っても

きっと彼は
納得してくれない気がして……

「ゴメン……もう、そろそろ
純平来るから…!」

私は、逃げるように話を切り
彼に背を向け、歩き出した。

こんな所
純平に見られたら

きっと嫌な思いをする…

だから

早く終わらせたかった。

雄大から離れたかった。


なのに……


それがいけなかった。


「おい、待てよ!」


背後から
ギュッと手首を掴まれた。

恐る恐る、後ろを振り向く。

「話はまだ終わってない。
言いにくいなら、俺が直接言う。」

「……っ、それは…ヤメて!!!」

懇願するような眼差しで
じっと彼を見つめる


けれども…


彼は、首を振り
厳しい姿勢を崩さなかった。

「これからアイツと
付き合っていくのなら…

どんな事情があるにせよ
きちんと話さないとダメだ…!」


雄大の真剣な眼差しに

私は、身動きがとれなくなった。